インフラエンジニアとは?

youtu.be

インフラエンジニアとは?

インフラエンジニアはITの基礎設備、つまりサーバーやネットワークなどを扱う専門家で、私たちが日常利用するITサービスの運用に不可欠です。この動画では、インフラエンジニアの様々な分野、彼らの業務範囲、求められる能力、そしてキャリア開発について包括的に紹介し、転職市場での成功への秘訣を明らかにします。

 

インフラという言葉は、インフラストラクチャーの略であり、私たちの日々の生活を支えるために必要な根幹の設備やシステムを指します。これには、交通システム、公共の建物、そして生活に必要な水、電力、通信サービスなどが含まれます。

 

インフラエンジニアは、ITシステムやインターネットの基盤となるサーバーやネットワークなどの設計、設置、管理、そしてメンテナンスを行う専門家です。彼らの仕事の範囲は広く、専門分野に応じてサーバーエンジニアやネットワークエンジニアなどといった様々な役割に分類されます。また、プロジェクトの性質や組織の構造によって、これらの役割はさらに細かく分けられることもあります。

 

システムエンジニア(SE)との違いは?

インフラエンジニアとシステムエンジニア(SE)は密接に関連していますが、異なる焦点を持つ職種です。インフラエンジニアは、ITサービスがスムーズに動作するための土台となるサーバーやネットワークのような基礎設備に注力します。一方で、システムエンジニアは、その基盤の上で実際に動くソフトウェアやアプリケーションの設計、開発、そして保守に焦点を当てます。つまり、インフラエンジニアが提供するプラットフォームを使って、システムエンジニアはユーザーに価値を提供するソリューションを創造します。

 

インフラエンジニアの仕事内容と流れ

インフラエンジニアは、ITシステムの基礎となる要素、例えばサーバー、ネットワーク、セキュリティなどを設計、構築、そして運営する役割を担います。彼らの仕事は、初期段階の要求分析とシステム設計から、実際の設備の設置、そして日々の管理やトラブル対応に至るまで幅広い工程にわたります。多くのインフラエンジニアは運用や保守の業務からキャリアをスタートし、経験を積むことでシステムの企画や設計などの上流工程に携わる機会を得て、専門性を深めていきます。

 

ここではインフラエンジニアの仕事内容と流れについて併せて解説します。

①要件定義

要件定義はプロジェクトの最初の工程です。このフェーズでは、クライアントや内部チームからの要求を収集します。それらを満たすために必要な機能性を理解することが求められます。決定されるシステムの仕様や役割分担は、プロジェクトの目標達成の基礎となります。要件定義の質がプロジェクトの成功に直接影響するため、この役割は通常、経験豊富なエンジニアが担います。

 

②設計

設計工程は要件定義に続き、大きく「基本設計」と「詳細設計」に分けられます。基本設計では、システムの全体像を描き、使用するハードウェアやソフトウェアの種類、必要な機能などの大枠を決めます。この段階での選択が、プロジェクトの方向性を決定づけます。続く詳細設計では、基本設計で決定した内容をもとに、より具体的なシステムの構成要素や動作の詳細を詰め、実際の構築に必要な設計書を作成します。この詳細設計があることで、システムの構築作業がスムーズに進行するようになります。

 

③構築

設計の段階を経て、次に進むのは設計書に基づいた実際のインフラの「構築」です。このステップでは、計画されたネットワーク環境を物理的に形成し、予定通りに機能するようにします。このプロセスには、選定されたネットワーク機器の購入、適切な設定の適用、サーバーのセットアップなど、多岐にわたるタスクが含まれます。全ての構築作業が完了した後は、システムが設計通りに正確に動作するかを検証するためのテストが行われ、問題がなければ構築フェーズは完了となります。

 

④運用・保守

「運用・保守」工程では、システムやインフラが安定して動作するよう監視と管理を行い、障害や問題が生じた際には迅速に対処します。この段階はプロジェクトの後半部に位置し、設計図に基づいて日常的な運用タスクを実行するため、比較的経験が浅いエンジニアでも担当可能な作業が多いことが特徴です。



インフラエンジニアの種類

インフラエンジニアの役割は、彼らが専門とする技術や担う業務の性質によって多様に分類されます。以下にその主な分野を示します。

 

サーバーエンジニアは、サーバーの設計、設置、及び維持管理を専門とする役割です。彼らはメール、ウェブ、ファイル共有など、様々な用途のサーバーを構築し、これらが円滑に機能するように運用とメンテナンスを行い、問題が生じた際には迅速に対処します。

 

ネットワークエンジニアは、デバイス間の接続を確立し、信頼性とセキュリティを備えたネットワークシステムを設計、実装、そして管理する専門家です。彼らはルーターやLANケーブルを使用して、コンピューターやその他の電子機器をネットワークに接続し、事前に計画された設計に従ってネットワーク環境を構築します。また、システムの運用中に発生する可能性のある問題や障害に対応し、ネットワークの安定性を維持するための保守作業も担当します。

 

セキュリティエンジニアは、情報技術のセキュリティ分野に焦点を当てた専門家であり、組織のネットワークやシステムをサイバー脅威から保護する責務を持ちます。彼らはセキュリティデバイスの配置や、ハッキング、マルウェアなどのリスクを事前に防ぐための戦略の策定と実施を行います。情報セキュリティの重要性が社会的に認識されるにつれ、この職種はますます重要になっています。

 

クラウドエンジニアは、クラウドコンピューティングの技術に特化し、仮想化されたクラウドプラットフォームの設計、実装、管理を行う役割を担います。この職種では、クラウドベースのシステムの開発から運営、そしてセキュリティ保護の施策まで幅広い業務を行います。クラウド技術がビジネスの標準的なインフラとして定着している現在、クラウドエンジニアの役割は非常に重要であり、その需要は今後も拡大することが予想されます。

 

インフラエンジニアに必要な資格

インフラエンジニアの仕事に役立つ資格や転職で有利になる資格には、次のようなものがあります。

 

基本情報技術者試験応用情報技術者試験は、情報技術分野における日本の国家資格です。基本情報技術者試験は、エンジニアとしての基本的なスキルや知識、システム設計、開発、運用、ネットワーク技術はもちろんのこと、経営戦略やプロジェクト管理に関する幅広い知識を問う試験です。この試験に合格すると、さらに上級の知識とスキルが求められる応用情報技術者試験に挑戦する資格が得られます。応用情報技術者試験では、より深い技術的知識に加えて、プロジェクト管理や経営戦略に関する論述問題も含まれます。

 

CCNACCNPは、シスコシステムズによって提供されるネットワーク関連の資格で、世界中で認められた基準を満たしたネットワークエンジニアの能力を証明します。CCNAは入門レベルであり、ネットワークの基礎知識とスキルを認定するものです。一方、CCNPCCNAの上級レベルにあたり、より高度なネットワーク設計、実装、管理、トラブルシューティングのスキルを認定するものです。これらの資格を取得することで、ネットワークエンジニアとしての専門性と能力が証明されます。

 

LPICとLinuCは、Linuxオペレーティングシステムに関する専門知識と技術を証明する資格です。LinuCは特に日本の市場要求に応える形で設計された試験であり、これらの資格を持つことは、Linuxシステムの設定、管理、さらにはクラウド環境やアプリケーションの開発において必要な技術力を持っていることを示します。

 

AWS認定ソリューションアーキテクト(CSA)は、アマゾンが運営するクラウドプラットフォーム、Amazon Web Servicesに関する広範な知識と技術を持つことを証明する、中級者向けの資格です。この資格は、少なくとも1年間のAWSの実務使用経験を持つクラウドソリューションアーキテクトを対象としており、クラウド技術における専門性を認定します。



上記の他にも、次のような資格があればインフラエンジニアの仕事にプラスとなります。

ORACLE MASTER Gold Oracle Database: オラクル社から提供される、オラクルデータベースに関する高度な知識と技術を認定する資格。

ITIL Foundation: ITサービス運用とマネジメントのベストプラクティスを証明する入門レベルの資格。

・情報セキュリティマネジメント試験: 情報セキュリティに関する基礎知識とマネジメントスキルを評価する資格。



私たちの日常生活に欠かせないITサービスを支えるインフラエンジニアの役割は、非常に重要であり、多岐に渡る専門知識が求められます。この動画を通じて、インフラエンジニアとしてのキャリアパス、彼らが持つべき技術、そしてキャリアアップに役立つ資格についての理解が深まったことを願っています。情報技術の分野は日々進化しており、学び続けることが成功への鍵です。この動画があなたのキャリア形成において有益な情報源となり、あなた自身がITインフラを支える一員として成長する手助けとなれば幸いです。